ジャンクフード3 
ジャンクフード3










「ねえ、手をこうして。」


進藤が片手を望遠鏡のような形にする。


「こうか?」

「そう。・・・そのまま、な。」


何をするのかと思っていたら、いきなりボクの手にローションを垂らして
親指とその他4本の指で形作られた穴に自分のモノを突っ込んできた。

まあいつもしている事ではあるし、これからしようと思っていた事でもあるし、
驚く程ではないのだけれど。

でも手を動かそうとすると、


「オマエは!オマエはそのまま動かないで。」


と言って、自分の腰の方を振り始めた。

その無器用そうな動きに、絶対ボクの手を動かした方がトータルの運動量は少ないと
思ったが、新手の何かのトレーニングかも知れないし、出来るだけ動かさないようにした。


進藤はボクの手首を握って、いよいよ本格的に動き始める。
カクカクと腰を前後する。
目を閉じて、眉間を快楽に顰めながら喘ぐ。
ボクの方は全裸で正座したまま、非常に馬鹿らしい思いでそれを眺めていた。

やがて手首を掴む力が痛いほどになり、


「と、塔矢、もちょっと、締めて。」


と言う声に、少しきつく握り込むとやがて「あッ」という声を上げて、進藤はボクの手の中で達した。






「で、何のつもりなんだ?」

「へ?」


ティッシュで後始末をしながら進藤が間抜け面で見上げる。


「今日は変わった事をするな、と思って見ていたんだ。」

「ああ。」


照れくさそうな顔をして少し俯いた。
そういう顔はもっと早い時点でして欲しい。


「ボクの手を動かした方が能率的じゃないか?」

「それはそうかもしんないけど。穴に自分で入れてるって感じがいいんだって。」


そんなものなのかな。


「うん。興奮するぜ?オマエもやってみ?」


と言って望遠鏡型の手を突き出す。
しかし先程の進藤の間抜けな姿を思うと、とても試してみる気にならなかった。


「コツとしてはだな。目をつぶって女の子の穴に入れてるって思いこむ。」

「それじゃ、手首を掴むのはまずいだろう。」

「そうなんだよなぁ。でも掴んでねえとオマエの手、動くんだもん。」


いや、ボクが動かそうとしているわけではなくて、支点がないからつられて勝手に
動くんだ。





「・・・最初の時は、ナニだな。そういうイメージ、しやすかったよな。」


と言って、ボクの尻の辺りにねっとりとした視線を這わせる。
ぞわりと鳥肌が立った。


「そういう目で見るの、やめろ。」

「こう、足を持ち上げてさあ・・・。」


覚えていないことを言われても困る。
しかし翌朝の体調から考えて、なかなか辛かったのではないかと推測できる。
というか進藤も酔っていたんだから、本当はよく覚えていないんじゃないだろうか。


「なあ・・・ダメ?」

「断る。」

「早っ!せめて何がとか言えよ。」


そんなこと聞くだけ無駄というものだ。


「あーあ。出すだけじゃなくて入れてえよなぁ・・・。」

「金はあるんだろ。買ったら?」

「うわ。オマエ普通の顔して凄いこと言うね。」

「そうか?」

「うん。イメージじゃない。」

「自分でもそう思うけど今更キミの前で恰好つけても仕方ないだろう。」

「へへへっ許し合った仲だから?気色わりぃ!」

「そっちこそ気持ち悪いこと言うな。嫌なら女を買え。」

「だからそーいう怖いこというなよ〜。万一にもそんなとこ誰かに見られてみろ。」

「別にいいんじゃないか?棋士だって聖人君子でなし、女遊びくらいするだろう。」

「まーな。でもせめてハタチくらい越えてないとやっぱまずいって。」


それはそうだろう。
分かっていて言ったんだ。


「なあ、オマエも一緒に行ってくれない?」

「くれない。」

「なんでぇ?興味ないの?」

「興味・・・。」

「そう。オレの手ばっかりじゃなくってさ、穴に入れてえと思わねえ?」

「そう・・・だな・・・。」


面倒くささとリスクを考えると、とてもそんな気になれない。
だが興味がない、とは言わない。

どんな、感じかな。
丸くて、すべすべしていて中は・・・。


「・・・オマエなぁ。」

「え?」

「今後オレの尻見るの禁止。」


無意識にじっと視線を注いでいたらしい。


「キミだってしたことだろう。」

「まあね。でもオレの尻は使わせねえ。」

「勝手だな。」

「うー。気持ちちょっと分かったよ。あ、オマエまだだったよな。」


進藤は律儀に言うと、片手をボクの肩に回して、別の手を股間に伸ばしてきた。








例によって疲れ果てるほど出し合った後、寝転がっていると進藤の腹がぐぅと鳴った。


「いつも作ってもらってるから今日はボクが作るよ。」


最初の口説き文句(というか)でもないが、事後にカップ麺を食すのは
習慣のようになっている。


「あー、頼む。流しの下の段ボールな。あ、今日は焼きそばにして。」


説明書を読みながら、湯を注げばいいだけのラーメンと違って湯切りをしなければならないんだな、
進藤、ここぞとばかりに手間を惜しみやがってと思ったが、初めて食べるものなので楽しみだ。






焼きそばも、旨かった。
基本的に普通の焼きそばもほとんど食べたことがないので比べようがないが、
この焼きそばはかなりよく出来ていると思った。

腹が減っていたこともあって思わず夢中ではふはふと口に入れて、ふと気付くと、
進藤が箸を止めてじっとボクの顔を見ていた。

なのに目が合わない。何処を見ているかって、

顔。というか顔の真ん中より下。



「おい塔矢!オレ今すっげーイイコト思い付いたぞ!」

「聞きたくない。」

「口は男も女も同じだぞ!ちょうど濡れてるし!」

「だから。」

「ねーねー、後で試させて!」

「あのな、進藤。何事も口に出す前に相手の身になって考えるということを学べ。」

「へ?」

「自分はボクのをくわえられるのか?」



進藤は頭を抱えてうーん、うーん、と考え込んでしまった。

冷めていく彼の焼きそばを横目で見ながら、ボクはまたはふはふと麺を口に入れた。







−了−







※なんなんだキミらは。萌えないエロを目指してみた。
  どうなんでしょうねえ?10代の男の子って。




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