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055:砂礫王国 こんな夢を見た。 戦が終わって天守閣に登ると、敵将であるはずの進藤が 兜を脱いで一人で酒を飲んでいた。 刀の柄に手を掛け、がしゃりと鎧を震わせながら背後に歩み寄ると、 振り返りもせずに見ませよと眼下の景色を指す。 欄干に近づくと、指した手に持っていた薄い盃を差し出された。 自分は躊躇いながらも受ける。 敵は手甲のついたままの手で黒い徳利から白い酒をなみなみと注ぐ。 戦の最中には考えられなかった光景だろう。 一息に干すのを見終わって、敵将が呟いた。 オレの国とお前の国が 戦い 争い せめぎ合い しのぎ合い 削り合い 侵し合い 出来た地図は オレとお前 二人のキングダム 実に戦は終わったのだな、と、思った。 だがそこで彼はかしゃんと徳利を落として続ける。 出来たと思えば 儚く消える 砂礫の如く 慌ててもう一度眼下の景色に目をやると、 そこには巨大な碁盤が広がっていた。 −了− ※そしてまた新しい一局が始まる訳ですな。 なんというか、終局して整地が済むと、簡単にじゃらじゃらと石を片付けますよね。 あれって何時間もかけて作った陣(国)を崩すようでちょっと勿体ない気がするのですが そんな素人くさいこと思ってるのは私だけか。 |
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